看護師の業務は多岐に渡り、時には思いがけずインシデントが発生することがあります。そこ重要になってくるのが、インシデントレポートの書き方です。
インシデントレポートとは医療現場で起きた予期せぬ出来事を記録し、原因を分析するための報告書を指します。この報告書を正確かつ適切に書くことで、同様のインシデントの未然防止につなげます。
インシデントレポートを書くうえで大切なのは、事実を正確に伝えることです。誰が、いつ、どこで、何をしたのか、そして何が起こったのかを明確にします。その際には個人の感情や推測を入れずに、客観的な事実のみ載しましょう。
また、インシデント発生時の状況をできるだけ詳細に書き、誰が読んでも状況を正しく理解できるようにします。そのため、専門用語を避けて簡潔な言葉を使うことが大切です。
発生したインシデントの原因の考察では、直接的な原因だけでなく、それに至った背景にも目を向けましょう。たとえば、人手不足やコミュニケーション不足が原因でインシデントが起きたなら、それも記載します。
そして、再発防止の提案を行います。具体的な改善策を提案することで、似たような事故やトラブルを未然に防止するのです。提案は現実的で、実行可能なものであることが大事です。
最後に、インシデントレポートを書く目的を忘れてはいけません。インシデントレポートの目的は、同様のインシデントを未然に防ぎ、患者へより良い医療サービスを提供することにあります。インシデントレポートを通して看護師同士で情報共有すれば、チームとして成長する機会にもなるでしょう。