十分注意して業務を行っていても、インシデントが起きることはあります。実際に病院で起きるインシデントは、「いつもなら何の問題もなくできていたこと」や「ちょっとした瞬間に起きてしまったこと」が多いものです。
看護師はロボットではなく人間なので、ヒューマンエラーが起こる可能性は十分あり得ます。
しかし、医療現場で起きるインシデントは取り返しがつかないことになるものもあり、いつも緊張感を持たなければなりません。インシデントは新人看護師が起こしがちと思われていますが、経験を積んだベテラン看護師でも起こすことはあります。
ベテラン看護師がインシデントを起こした場合、長い間精神的な傷になることがあり、これが原因で潰れてしまうことも少なくありません。自らのインシデントで潰れてしまうことがないよう、現場全体でインシデントを最小限にする努力をしていくことが大切です。
インシデントは疲労が溜まり、判断力が欠如することで起きがちです。インシデントを起こさないためには、ルーティンワーク、医師からの指示が変更された時、業務再開時の3つの注意点に気をつけておくと良いでしょう。
ルーティンワークは、確認不足や思い込みでミスが起きやすいため、ダブルチェックが欠かせません。医師からの指示変更は、どんなに忙しい時でも医師から指示が変更されたらすぐに確認することが大切です。業務再開時では、緊急対応などで業務を中断する場面があったら、業務から離れる前に必ずどこまで完了していたかをわかるようにしておくことが大事なポイントといえます。
ベテラン看護師の場合は上記の3点に注意しておくと、よくありがちなインシデントを回避できるでしょう。
また、なぜ看護師のミスが多くなるのか、といった違う視点から原因を探してインシデント対策を講じておくのも対処法の一つといえます。